第7章 失った輝き

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「俺の着物は?」 「洗いましたよ。はい、どうぞ」 差し出された着物を受け取って着替え始めようとした三郎は、座ったままの花を睨んだ。 「着替えるんですけど」 「ええ。手伝いますよ」 「独りで出来ます!」 フフッと笑って立ち上がった花は、可愛いと囁いて出て行った。 「子供扱いしやがって」 怒って呟きながら急いで着替えると、三郎は作業部屋に行った。 「よう眠り姫、ようやくお目覚めか」 「すいません、俺――ああっ、それ!」 三郎は、黒い机に置かれた自分の剣を見て思わず叫んだ。見違えるように輝いている。 「まだ完成じゃねーよ。これから仕上げだ」 「ありがとうございます。本当にすいません俺、何も手伝わなくて……」 「いいさ。どうせ手伝える仕事はなかったからな」 源三は立ち上がって刃物の並んだ棚に向かい、包丁を一本持って来た。 「おまえ、これ磨いてみろ」 そう言われてもどうしたらいいのかわからない。 躊躇っていると、源三は机の上で剣を動かし始めた。
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