第7章 失った輝き

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「とりあえず剣を置け」 三郎が剣を置くと、源三は隣の部屋と繋がっている戸を開けた。さっきまで寝ていた部屋だ。急いでこの部屋に来たので、たたみ忘れた布団がそのままになっている。 「あっ、すいません、布団そのままにして――」 三郎は押し入れを開いて掛け布団を閉まった。次いで敷き布団を片付けようとすると、また源三に腕を掴まれた。 「そうじゃねーよ」 源三は三郎を布団に押し倒し、馬乗りになった。 「報酬だ。体で払ってくれるんだろう?」 「何の話ですか? そんなこと――やっ!」 源三は三郎にのし掛かり、着物の上から撫で回した。 「おまえを置いていけと言ったのはそういう意味だ。一郎って奴には通じたはずだが?」 確かにこの男に奉仕しろとは言われた。でもそんな意味だったとは思わなかった。 「おまえの体には、女もついているんだろう。それに戦士は食欲がない分、淫乱だって言うじゃないか」 「違う! 止めろ!」 「違う? 違うかどうか、俺が確かめてやるよ」 源三は三郎の脚を持ち上げると、袴の裾から手を入れて褌をずらし、女である場所に直接触れ始めた。 「うーん、よくわかんねーな」
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