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そう言われて待つわけもなく、三郎は一気に四郎を貫いた。
「そんな――あっ!」
「好きでもない男にやられると感じるんだろ?」
「ちゃうわ、そういう意味やな……い、痛い、せめてもうちょい優し……」
「煩せーな、黙れよ」
興奮した体の首から下全体に菊の花を咲かせて怒鳴る三郎は、まるで入れ墨をした極道のようで、四郎は少し怯えた顔で黙った。怒鳴ってしまった方の三郎は、自分の怒鳴り声で、大好きな筈の次郎を自分勝手に抱いて怒られたことを思い出して動きを止めた。そして表情を和らげた三郎は、体を倒して四郎に顔を近づけた。
「わかったよ。じゃあどうすりゃいいのか教えてくれよ。どうしたら気持ちいいんだ?」
「アホ、そんなん言えるか……んっ」
「さっき俺に言わせようとしたくせに」
不機嫌な顔に戻って動き始めた三郎は、また四郎を乱暴に扱い始めた。
「ああっアカンて、そうやなくて――」
「だからどうだよ!」
また怒鳴られた四郎は横を向いて小声で言った。
「せやから、もう少し優しく……」
「優しくって、弱くってこと? それともゆっくり?」
「両方や。そんでもうちょっとこう……当てる位置考えてな」
「位置?」
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