第14章 逆鱗に触れる

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「それが……連れて帰って貰う途中で龍に会うて――」 「なんですって?」 「俺を逃がすまで一郎さん逃げない感じやったんでお先に……あ、でもすぐ一郎さんも――」 四郎は言い訳しながら自分が出て来た場所に次郎達を連れて行き、皆で一郎を待った。しかし、いつまで経っても一郎は現れなかった。 「一郎様は、何か武器をお持ちだったのですか?」 「いいえ……」 「龍というのは、子供の龍ですか?」 「いいえ」 「まさか青い龍ですか?」 「……はい」 「なんという――」 四郎は、倒れかけた次郎を支えようと手を差し出したが、払い除けられた。それを見ていた五郎は、2人の間に割って入った。 「大丈夫だ。一郎様がそんなに簡単にやられるわけがない。一度城に戻って冷静に話し合おう。な?」 五郎は、次郎を宥めながら転送紋を描き、全員城に戻った。 「四郎、とりあえず着替えてこい」 「五郎ちゃん、ありがとう」
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