第16章 雄の交わり

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「山吹、また外で遊んできたのか? 砂嵐の日は危ないからダメだと言っただろう」 黄龍の妻、山吹は成人したばかりの若い貴人だ。黄龍は、胸に飛び込んできた妻の柔らかな金髪の巻き毛から砂埃を払いながら窘めたが、山吹は耳をかさず鼻をヒクヒクさせて尋ねた。 「なんかいい匂いがする。誰か偉い人来てた?」 「黒龍の匂いか?」 「違う。もっと美味しそうな匂い。それに花の匂いもする」 「君は本当に鼻が利くな。そうか美味しそうな匂いか……なるほどな」 「なるほどって?」 黄龍は、見上げて首を傾げた山吹の淡いオレンジ色の頬を撫でた。 「いや、なんでもない。それより山吹、お腹が空いてるんじゃないか?」 「うん。早く頂戴」 細い両腕を首に巻き付けて来た山吹を抱き上げると、黄龍は、彼等にとっては食卓でもあるベッドのある部屋に移動した。山吹は裸になってベッドに飛び乗ると、足を大きく開いた。 クリーム色の滑らかな肌は、雄を飲みたくてたまらない下の口から流れ落ちた体液で濡れて居る。その花の香りを嗅ぐと、黄龍のモノはたちまち大きくなった。 「こんなになるまで我慢していたのか。外で倒れたらどうする」 「そうなる前に助けに来てくれるでしょう? ねえ、意地悪しないで早く挿れて、いっぱい奥に頂戴」 山吹は自分で足を抱えてずぶ濡れでパックリ開いた穴をヒクつかせながら懇願した。 「全くしょうのない子だ」
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