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「ああ。いよいよ人間界に攻め入るのかもしれない」
「向こうは我々に気付いているのでしょうか?」
「気付いてなきゃ気付かせればいいだろ」
三郎はそう叫ぶと渾身の力で剣を振るった。それを見た一郎がすかさず刀を振ると2つの光の球は合体して光のドームに当たり、わずかに結界を振るわせた。
「四郎、おまえも打て。3つ重ねるぞ」
3つ合体した球は更に大きくドームを揺らしたが、中に貫通することなく表面で散った。
「少しは効いたやろか?」
「効き目が見えるまで打ち込めばいいだろ」
戦士達は球を打ち続けた。しかし何度当てても光のドームに変化は見えず、中からの反応もない。場所を変えて攻撃してみても結果は同じだった。
「体力を消耗しすぎるのは危険だ。少し休憩して様子を見よう」
一同は岩場に座って休憩しながら光のドームを見張った。しかしいくら待っても何も起こらない。
「ねえ、いつまでこうしてるの?」
「もう飽きたんか、三郎」
「四郎だってさっきあくびしてただろ」
「してへん」
「嘘つき。俺見たもん」
くだらないことで喧嘩を始めた2人を見て、一郎が立ち上がった
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