第23章 光のドーム

5/20

224人が本棚に入れています
本棚に追加
/962ページ
「ああ。いよいよ人間界に攻め入るのかもしれない」 「向こうは我々に気付いているのでしょうか?」 「気付いてなきゃ気付かせればいいだろ」 三郎はそう叫ぶと渾身の力で剣を振るった。それを見た一郎がすかさず刀を振ると2つの光の球は合体して光のドームに当たり、わずかに結界を振るわせた。 「四郎、おまえも打て。3つ重ねるぞ」 3つ合体した球は更に大きくドームを揺らしたが、中に貫通することなく表面で散った。 「少しは効いたやろか?」 「効き目が見えるまで打ち込めばいいだろ」 戦士達は球を打ち続けた。しかし何度当てても光のドームに変化は見えず、中からの反応もない。場所を変えて攻撃してみても結果は同じだった。 「体力を消耗しすぎるのは危険だ。少し休憩して様子を見よう」 一同は岩場に座って休憩しながら光のドームを見張った。しかしいくら待っても何も起こらない。 「ねえ、いつまでこうしてるの?」 「もう飽きたんか、三郎」 「四郎だってさっきあくびしてただろ」 「してへん」 「嘘つき。俺見たもん」 くだらないことで喧嘩を始めた2人を見て、一郎が立ち上がった
/962ページ

最初のコメントを投稿しよう!

224人が本棚に入れています
本棚に追加