第23章 光のドーム

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「銀の龍が力を込めて地を蹴ると千里が無と化すと書かれている。あの最後の技だ。あれが実戦だったら、俺達は跡形もなく消えていたようだ」 「千里て――」 「約4000キロだ。人間界の国がまるごと一つ入る」 「それアカンやないですか。一蹴りで国一個消せるならあっという間に全世界――」 「しかしこれは金龍の時代に戦士が聞いてきた話だ。もしかしたら大げさな表現かもしれない」 「せやけど――」 「ああ。危険なことに変わりはない」 「のんびりしとる場合やない、はよ何とかせんと」 四郎は慌てて出て行こうとしたが、一郎に腕を掴まれた。 「今行っても無駄だ。明日になればいくら王でも少しは疲れているだろう」 一郎は、掴んだ腕を引いて四郎を抱き寄せると、戸惑う四郎に口付けた。 「王に誘惑されないように、腹を満たしておけ」 「い、一郎さん?」 一郎は四郎を押し倒すと着物を剥ぎ取り愛撫を始めた。さっき三郎を抱いたばかりだというのに、精力は全く衰えていない。項に舌を這わせて牡丹の花を咲かせると、一郎は四郎の頬を両手で掴んで見下ろした。 「おまえは本当に綺麗で可愛いらしい。青二を落としてくれて助かった」
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