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段々身を寄せてペタペタと体を触ってくる四郎から離れると、今度は五郎に捕まった。
「ここ、痣出来てるな。俺の部屋で治療してやろうか?」
「ちょっ、五郎ちゃんまで職権乱用か?」
まだ話は見えなかったが、三郎は直感で身の危険を覚えた。
「い、いいよ。別に大したことない」
そう言うと三郎は早々に湯船から上がり、浴場から出て行ってしまった。
「五郎ちゃん、サブちゃんお肌ピチピチやで。さすが十代やなあ。せやけど、ガード固いな」
「焦るな。若いからその内我慢出来なくなる」
「せやな。部屋は隣同士やし、その内チャンスはあるな」
四郎がニヤリと笑って五郎に顔を向けると、五郎もニヤリと笑った。
「俺の部屋もおまえの隣だ。四郎、疲れただろう。部屋でマッサージしてやろうか?」
「――へ?」
自分の顔が五郎の目にとても可愛らしく映っていることにまるで気づかず、四郎はただ五郎を見上げて首を傾げた。
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