第4章 花咲く白い肌

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(どちらを先にお選びになるだろう) 今日選ばれるのは三郎か、四郎か。 考えたくもないのに頭に浮かんだ問いにため息をつきながら、次郎は自分の部屋の戸を開けた。誰もいないと思っていた次郎は、人の気配に項垂れていた顔を上げて思わず叫んだ。 「一郎様――!」 既に用意されていた布団の上でくつろいでいた一郎の方も驚いて体を起こした。 「どうした、何を驚いている?」 「あ、いえ。他の者達は湯に入りに来たばかりでしたので……」 「体なら洗ったぞ。なんならもう一度、一緒に風呂に入るか?」 一郎の部屋は風呂付きだ。次郎も既に何度か入ったことがある。 「いいえ。失礼いたしました」 そう言うと次郎は目を伏せて自ら帯を解き、浴衣を肩から落とした。 一郎は、裸になった次郎をしばし眺めてから彼を布団に招き入れた。 次郎が腕の中に収まると、湯上がりの暖かく柔らかな肌を撫でながら、一郎はその耳に囁いた。 「三郎と四郎は、おまえの肌を見たか?」 五郎が三郎と四郎をつれて来ると聞いた時、次郎は一郎と共に挨拶するものだと思った。けれど一郎は、今日の戦いの記録を終えたらゆっくり風呂にでも入れと命じた。そして言われた通り仕事を済ませ風呂に入っていたら、三郎と四郎がやってきた。 「は、あ……い……ああっ」
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