第26章 貴人の学校

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「やっ……」 赤二は体を起こして貴人を抱きしめ、口づけた。唇が震えている。 「大丈夫? 何処か痛いの?」 「は……? 何言ってんだよ、とっとと……ん、あっ……あ……あ……」 触れて欲しそうに尖った小さな乳首に指を伸ばし、ゆっくり撫でながら腰を振ってやると、貴人はもっと触ってというように胸を突き出し、もっと突いてと言うように腰をくねらせたが、その表情は益々苦しげになった。 「ああ……凄く濡れてきた。気持ちいいんだよね? どうしてそんなに苦しそうな顔をするの?」 「うるさい、そんなことどうでもいい……ん……から、早く……出せ!」 ビクン、ビクンと感じて震えながら悪態をつく彼を見ていた赤二は、それまで味わったことのない快感を覚えながら彼の体の奥深くに体液を流し込んだ。それは瞬時に貴人の全身を駆け巡り、彼を美しく変化させた。赤二から離れて服を着ようとした貴人は、その服を掴んだ自分の手を見てそのことに気付いた。 「え、俺の体、もう変わった?」 肌艶が増して爪が赤く変化した自分の手を見て驚く貴人に鏡を見せながら、黒二は言った。 「君達の体は特殊だ。赤二の龍を産める貴人は檜扇しかいない。そして檜扇に満足な食事を与えられるのは赤二しかいない。黒龍様と赤龍様にはもう話をつけてある。どうだ檜扇、赤い国で赤二と暮らしてみないか」 赤二がドキドキしながら返事を待っていると、貴人はしばし彼を見詰めた後、生意気な笑みを浮かべて答えた。 「うん、いいよ」
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