第5章 興奮する体

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「分相応てホンマやな」 しかし、三郎が龍に向かうとすぐにもう一体、同じ灰色の龍が現れた。 「チッ!」 一匹の背中に乗っても、もう一匹の龍の攻撃にあう。なかなか止めを刺す所まで行けない。 「見てられへんな」 加勢しようと四郎は場内に踏み込んだ。すると強い風が起こった。 「うわっ、やってもーた」 また一匹龍が現れた。青みがかった灰色で、少し大きな龍だ。 「人間で言うたら中学生くらいか? うわっ!」 青っぽい龍は、口から青い火の玉のようなものを吐き出した。なんとか避けた四郎に青く長い爪が襲い掛かる。四郎はそれも避けようとしたが、ふと思いついて体勢を変えるのを止めて、そのまま足を踏ん張って龍の爪を体で受け止めた。 「ぐはっ!」 三郎は驚いて振り向いた。 「おい!」 しかし、四郎は無傷だ。 「痛てえ……けど……」 なんともない。一瞬かなり鋭い痛みが走ったけれど、無傷だ。 「三郎、攻撃かわさんでも平気やで。って、イッテー」
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