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男が光の腰から手を離すと、お預けをくらって我慢の限界に達していた光は、自ら激しく腰を振り始めた。
「気持ちいいですか?」
「はい……」
男は光の尻を叩きながら笑った。光は早く屈辱から逃れようと必死に腰を振り続けたが、男は中々射精してくれなかった。
「やれやれ、これじゃまるで玩具だな。悲しくて萎えます。旦那様は、もっと丁寧に抱き合って下さいましたよ。せめてキスでもして下さい」
男はそう言うと繋がったまま体位を変えた。向き合った光は、虚ろな目に涙を浮かべていた。
「感じて泣いているのですか。それとも……」
男は光の頬を両手で引き寄せ、唇を近づけて囁いた。
「本当は三郎とこうしたい……とでも思っているのですか?」
光はまたビクリと体を震わせた。その瞬間に、長い睫毛に食い止められていた涙がこぼれ落ちた。
「やはりそうですか。好きだけど、好きだからこそ、こんなはしたない姿は見せられな――」
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