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力強く答えた五郎は、我慢の限界に達していた男性を四郎の中に収めた。
「どうだ? 痛くないだろ?」
四郎は羞恥に頬を染め首を振ったが、そこは充分潤っていた。五郎はゆっくりと腰を振り始めた。
「ああ、あかん、動かんといてぇ……嫌やこんなん、女になってまう……うんっ!」
「もうなってる。おまえはいい女だ」
五郎は四郎に口付けると激しく動き始めた。
そこへ、きっかり1時間で訓練場からはじき出された三郎が、五郎の様子を見にやってきた。
苦しそうな声が廊下にまで響いている。しかし、何かおかしい。
(この声って……)
五郎にしては高い。それに何か違う音も聞こえる。
戸が少し開いているのに気付いた三郎がそっと中を覗いてみると、五郎の大きな背中が見えた。そして他にもう一人いるようで、白く長い脚も見えた。
(四郎?)
よく見えないと思っていると、五郎がもう一人を抱き起こした。
裸の女性に見えたが、そんなわけはない。やはり四郎だ。いつもの顔とは印象が違うけれど、他に考えられない。苦しそうな声を上げているのは、五郎ではなく、四郎のようだ。
「あ……はああ……あん……あ」
いつもの四郎とは、まるで別人だ。思わず見惚れてしまうくらい美しい。
五郎が逞しいせいもあり、まるで華奢な女性のように見える。
それでも自慰の習慣さえない三郎には彼らがそういう交わりをするなんて思いも寄らず、一体2人が何をしているのかよくわからなかったが、今部屋に入ってはいけないし見てもいけなかったということはわかった。
それと同時に、三郎の体も熱くなってきた。
じっとしていられなくなった三郎は、五郎の部屋から離れ自分の部屋に戻ると剣を手に取った。訓練場がダメなら、実際に戦えばいい。三郎は独り城を出て、赤い谷へ向かった。
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