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「てか、構図やアングル全くそのままなんじゃん? 写真集見たことはないけど、これ素人の撮り方じゃないよね」
奏と凛子は感嘆半分、遊び半分で、わたしの携帯を両手でつかみ、目の前十センチまで持ってきて凝視している。
わたしの携帯のライン画面には、ゆうに三十を超える宇城くんの自撮り画像が送られてきていた。
それがもう……恥ずかしげもなくというかなんというか、完全にモデルのノリなのだ。
凛子が言ったように、たぶん竹河涼の写真集の構図をそっくりそのまま真似したんだろう。
最初の画像は裸の上半身に、濡れた前髪の間からこっちを睨むように見据えている構図。
顎や胸元に水滴がいっぱいついていて悩殺されそうなほどなまめかしい。
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