第1章 残念王子に奇跡の再会

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その次のは、裸にそのままグレーのパーカーを羽織り、フードを被って両手をポケットに突っ込みそっぽを向いている。 目を閉じて青空を仰いでいる画像は、のど仏が強調されていていかにも男子だ。 なぜか正装もあった。 白いシャツに銀の蝶ネクタイ、真っ黒のタキシードといういでたちで煉瓦の壁に寄り掛かり、気負いのない表情でこっちを眺めている。 高校生がいきなりこんな……素人目にも上質なタキシードを持っているところからして、やっぱり宇城くんは相当のお坊ちゃまだ。 ふだんじゃ絶対にしない格好やポーズがこの後も延々と三十以上も続くのだ。 こんなものを正視に耐えるレベル、いやそれ以上の画像にできちゃうあたり、彼は芸能人とさして変わりがない。
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