◇◇◇◇◇2・シンデレラのドレスは72時間◇◇◇◇◇

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きっとまわりのみんなには、彼氏彼女に映っているんだろうなと思うと、嬉しくて誇らしくて、幸せすぎた。 「八月とー、豪邸の魔法じゃないかなー」  きっとこの旅行が終わったら解けちゃうよ。 わたしは宇城くんの横を通り抜けながら、鼻歌を歌うような軽い調子で答えた。  そのまま宇城くんのリュックを背負って食料レジ袋をひとつ持ち、自転車置き場に向かう。 重い登山用リュックはすでに宇城くんが背負っている。  うしろから足音が聞こえないことを不審に思って、わたしがふりかえるのと同時に宇城くんが口を開いた。 「……波菜」
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