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画面を見て子供みたいに喜んでいる。
前にわたしに、大量に自撮り写真を送ってきて、奏や凛子にドン引きされていたことを思い出し、まったくどこまでが冗談なのかわからない人だな、とため息がもれる。
「宇城くん、それちゃんとわたしにもちょうだいよね! アウトレットで撮ったほうもね」
「ほしいわけ?」
「ほしいよ。記念だもん」
「だーよな!」
自転車置き場の方向にふざけながら走っていく。
「走るの、速いー!!」
肩ベルトが長すぎて、ずり落ちそうになるリュックを担ぎ上げながら追いかける。
「そっちのリュックのほうがずっと軽いじゃん」
「かよわいもん」
そこでクスっと宇城くんが笑う。
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