398人が本棚に入れています
本棚に追加
/259ページ
「なに?」
「今日の波菜、俺にぽんぽん返事してくれるよな。いつも、ちょい引いてるっつーか……もしかして怖がられてるんじゃないかと思ってたから、めっちゃ嬉しいわ」
そんなことを考えていたんだ。
引いていたかもしれない。
これ以上好きになるのが怖かった。
確かに君は怖がられているんだよ、反対の意味で。
わたしと並んで宇城くんは自転車にまたがる。
すぐ発進しないで手元でなにかやっていた。
どうしたんだろうと、横から覗き込もうとした時、わたしの携帯からピロンと着信の合図があった。ラインだ。
「送ってくれたんだ。ありがとう」
最初のコメントを投稿しよう!