第1章 残念王子に奇跡の再会

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きっと努力もある。 わたしは高校に入ったら、奏の背中にばかりいるのはやめようと決めていたから。 そう自信を持たせてくれた、自分の殻をひとつ破ることができた出来事が、実は中学の後半にあったのだ。 その後、その出来事にまつわる悲しい事実も知ってしまった。 だけど自分に行動力が皆無なわけじゃないんだと、その時についた自信は揺らがなかった。 それは果てしなく小さいものなのに、砕けないほど硬くてとても輝いている。 自分の中のダイヤモンドだと言ったら言い過ぎだろうか。 その出来事に深く関わっているのが宇城くんなのだ。 同じ高校で再会できるとは思わなかった。
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