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◇◇◇◇◇
あれはどこかの大学のキャンパスを借りてやった、夏休み明けの模試だった。
長い机の端と端、真ん中の席をひとつおいて受験番号順に座るよう指示が出ていた。
遅刻ぎりぎりに、わたしの隣の席に、ちょっと目をひくくらいかっこいい男の子が座ったのだ。
もう隣こないのかな、となんとなくそっちをぼんやり眺めていた時に、そこに、ドザッとスクールバッグが置かれた。
ふてくされたような面持で、その子はスクールバッグから筆記用具を無造作に出して机に置く。
整った顔立ちのせいで、怒ったような無表情がよけいに迫力があった。
苦手なタイプ、ととっさに感じたのを覚えている。
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