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引っ込み思案でなんのとりえもないわたし。
もちろん自分に自信なんか持てない。
運動神経もよくないから、小学生の頃は鬼ごっこで延々鬼だったり、ドッジボールですぐ当たってチームメイト、特に男子に舌打ちされたりしていた。
失敗すると赤面しちゃうのを笑われるだけじゃすまない。
まだ小学生は男子のほうが幼くて、その場の感情に支配されがちだった。
口汚く攻め立てるのは男子が多い。
それもわたしが男子を苦手になってしまった理由のひとつだ。
そういう男子との間に仁王立ちし、突き飛ばす勢いでわたしを守ってくれていたのが女の子である奏。
小さい頃から頼りになるのは男子じゃなくて、正義感の強い女の子の友だちだと刷り込まれてきたところがある。
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