第1章 残念王子に奇跡の再会

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一年二組にどこぞのタレント事務所の男子がいると、女子の間でまことしやかに囁かれていた。 しかし高校二年で同じクラスになった現在、宇城くんに女友だちは多いものの、彼女と呼べる人はいない。 彼女になろうとする子も、知っている限りはいない。 変わっているのだ。 圧倒的に。 もう外見の魅力や運動神経のよさを差し引いても充分おつりがくるくらいに。 〝イケメンのもちぐされ〟〝観賞用〟〝残念王子〟と、不名誉なレッテルばかりをペタペタと貼りつけられている。 一挙にそれが学年中に認知されたのが、一年の始めの頃にあったオリエンテーション合宿だ。
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