第1章 残念王子に奇跡の再会

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内緒話をする体裁をとってはいるけど、教室の真ん中で話すたったの六人だ。 ここにいる全員に聞こえていることは周知の事実。 「今のままじゃ宝の持ちぐされのイケメンをアピールするんだよ。かっこいい写真ばっかりを撮りまくって、狙ってる子の携帯に送ってあげるの。もう一発でノックアウトするような写真をさ!」 「今はね、宇城。自撮りする時のための自撮り棒ってものまであるんだよ」 「なんだそれは? 吉住」 「見たことない? 携帯をその棒の先にセットして手元のボタンを押すの。そうするとある程度離れた場所から自撮りができるし、アングルにバリエーションも出るんだよ」 「ほー、なるほどな。ああ、なんか女子がやってるの見たことあるわ」 「でしょ? あとね、セルフで撮るやり方もきっちり覚えれば、両手を離して自由なポーズもできちゃうよ」 「へえ」
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