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野獣っていかにも野蛮そうで、個人的にはあんまり好きなあだ名じゃないけど。
「なんだかんだで、たいがい波菜も宇城のことになるとムキになってかばうもんね」
「そういうわけじゃない」
わたしはそっと横を向いた。
「まあいいや。決まりね、波菜。宇城に別荘は三人でお招きにあずかります、って、うちから返事しとくわ」
奏が嬉しそうにまとめた。
「うん……」
「きゃーっ! やったー! 三人で服買いに行こうよ。服! こんな素敵な別荘なんだから、ラグピュアリーなドレスとか欲しーい!」
「ラグピュアリーじゃなくてラグジュアリーだよ、凛子。あーあ、やっぱうちらは所詮庶民よ」
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