第1章 残念王子に奇跡の再会

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「人気の若手タレントの写真集なみにかっこよくできると思うよ、宇城なら」 「ふうん、そうかな」 「そうだ! タレントの写真集を参考に使えばいいんじゃない? どういうアングルがかっこいいかよくわかると思うよ?」 「ほー、なるほどねー」  奏の言葉に納得の相槌を返しながら、宇城くんの顔がゆっくりとわたしのほうを向く。 もう奏も凛子も面白がって宇城くんに何を教えているのよ。 宇城くんで遊ぶのをやめてほしい。 宇城くんが、わたしの瞳をのぞき込むように見つめてくる。 まさに、ヘビに睨まれたカエルの心境だ。 「ところで波菜。お前、タレントで誰が好き?」
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