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手足の長い奏は、こういう古着っぽい着こなしがモデルなみにバリっと決まるのだ。
それこそめちゃくちゃかっこいい。
ただ一般的な男子にこれがウケるのかどうかは疑問だ。
人を選ぶファッションのような気がする。
「だよねー、今回はあきらめるわ、それじゃこっち――」
奏は素直にデニムパンツをラックに戻し、今のより穴が一個くらい少ない、似たような商品に手をかけた。
その手首を、凛子の手ががしっとつかむ。
「ダメだよ奏! あの豪華な別荘思い浮かべてみて? いつもの趣味は封印して、みんなでラグピュアリーでマダームを目指すんだってば! ドレスよドレス」
「はいはい凛子お嬢様」
そういなして奏は、ちょっと場所を移動した。
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