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特急で二時間の場所にある宇城くんの別荘にみんなで向かう。宇城くん、多田山くん、森本くん。
奏、凛子、そしてわたし。
仲間数人と一緒とはいえ二泊三日も宇城くんの側にいたら、わたしの気持ちが取り返しのつかないところまできて、あふれちゃうんじゃないかと、そこがすごく怖い。
でもやっぱり好きな人と学校以外でずっと一緒だなんて、楽しみにするなというほうが無理だ。
待ち合せ場所の駅の改札で、なぜか隣に来てくれる宇城くん。
またおもちゃだのなんだのと、からかわれるのかもしれないけど、それさえ嬉しい。
スモークピンクのTシャツにハーフパンツという、なーんの変哲もない格好なのに、とてつもなく、半端じゃなく、もう言葉を失うほどかっこいいのだ。
くるぶしソックスの左右のラインの色がさりげなく違うのもめちゃくちゃかっこいいし、リュックのサイドファスナーを開けるファッションも、個性的で素敵すぎる。
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