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……そうか。
靴下もファスナーもファッションじゃなかったのか。
それでももうとにかく、私服姿の宇城くんが壮絶にかっこいい。
友だちと笑いながら話す横顔が眩しすぎてドキドキする。
万が一こっちを向いてしまったら、あまりのまばゆさに眼球がつぶれてしまうんじゃないかと思った。
ダメだ、クラクラするよ。
めまいでひっくり返りそう。
「あー、波菜のぼせたの? よだれどころか鼻血が」
「え! こ……これは違うよ。ちょっと手にかすり傷があってそれが、……あれ?」
奏の言葉にあわてて鼻を手首で押さえたけど、別に何もついていない。
手首から顔をあげて奏を見ると、舌を出さんばかりのいたずらっぽい表情をしていた。
やられた。もう冷や汗もんだよ。奏ったらスルーしてよ。
こんなので二泊三日がもつんだろうか。
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