「ハナコサン」を探してはいけない

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 とにかくあの絵をどうにかしよう。霊能者のところでも寺でも持っていって始末してもらおう。  ついでに呪いの解き方が判ればいいのだが。  だが、いくら探しても絵は見つからなかった。  どうもどこかに忘れてきたらしい。  その時だ。スマホが鳴った。 「はい」 「ああ、吉川さん? あの、変な話だけどさ。今日、取材に行ってもらった村上さんなんだけど、よく調べたら二週間前に自殺してるらしい。すまなかったね。誰もいなかったでしょ」 「え? だって今日……」 「あれ? どうしたの? 吉川さ」  電話を切り、震えの止まらない身体を抱え込む。じゃあ、私が会ったのは誰だったんだ? もう何が何だかわからない。    とにかく落ち着こうと震える手でパソコンを開き、霊能者の知人に連絡するためにツイッターを開いた。  その瞬間、目に飛び込んできたのは  あの絵(何も描かれていなかった)と、その裏の鮮明な写真だった。 『拡散希望 九取村のバスの中でだと思いますが、私の紙袋に紛れ込んでいました。開けてみたら裏に名前が入っていましたので、持ち主の方がご覧になってましたら至急ご連絡ください』  RT数は数千。そしてそれはまだまだ伸び続けている。 <END>
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