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翌日、いつものように登校した。
小さな事から変えようととりあえず手当たり次第に挨拶をする。
そのくらいなら出来る。
知らない奴から挨拶されてだいたい驚く人がいるが、返事を返してくれる人がいる…主に先生が…
ここでくじけちゃダメだと挨拶ロボットのように声を掛けまくる。
「おはよう」
「…っ!?」
俺は無我夢中で挨拶をしていて気付かなかった。
もう遅いが苦い顔になる。
俺が挨拶したのはいつもは車で来るのにこの時だけ歩いてきていた生徒会会計であり義弟の支倉統乃だ。
返事はなかったが驚いた顔をしていた。
そりゃあそうだろう、だって生徒会に挨拶すると呼び出されるから…ちなみに俺は変装中だから統乃は俺だと知らないだろう。
そして昨日の二の舞となった。
「統乃様に馴れ馴れしく声掛けるなんて!」
「自分の顔鏡で見た事あるの!?」
黙ってれば美少女顔負けの少年達に放課後校舎裏に呼び出された。
今、校舎裏が人気なのだろうかとボーッと考える。
怪我は許せないかもしれないが、挨拶ぐらいいいと思うんだけど…なんでダメなんだろう。
そんなに神のように崇めて、生徒会の人達はいいのか分からない。
…まぁ、俺には関係ないか…ただの一般生徒だし…
そういえば犬塚くんに言われてたっけ、でも俺より身長低いしひ弱そうだから呼ぶほどでもないだろう。
今回は俺が悪いし、自分で解決しよう。
頭を下げる。
「ごめんなさい、もうしません」
「それで許されると思ってんの?」
「………え」
顔を上げるといつの間にか美少年の後ろにゴツい男達が数人立っていた。
ラグビー部の生徒かな?よく分からないけど…
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