本編

29/30
281人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「あっ、あ、あぁぁっ!!」 ある場所が指をかすめて電流が全身を駆け巡るような快感が襲う。 驚きなにが起こったのか分からず郁人くんを見る。 郁人くんは従順なワンコから欲情した狼に変身していて息を乱していた。 「…佐助さん、ここ…いい?」 ぐっとそこを押されて目を見開き、耐えるように郁人くんの腕にしがみつくように握る。 ビクビクと敏感な場所ばかりを狙われ、俺のも中もとろけきっていた。 足を掴まれ、大きく開かされた。 その間に郁人くんが入り自分のベルトを引き抜く。 「いい?佐助さん…」 「はぁはぁ、うん…いいよ、うっんんっ…」 指とはサイズが明らかに違う郁人くんのが入ってきて、俺も苦しいが郁人くんも辛そうに眉を寄せている。 少しでも郁人くんの痛みが和らぐように力を緩めようとするが上手くいかない。 気を紛らわそうと俺のに触れて萎えてるそれを勃起させた。 気持ちよくなり、ゆっくりと入っていくのが分かる。 「あっ、あ…」 「大丈夫ですか?ちゃんと息してますか?」 自分も辛いのに俺を気遣ってくれて郁人くんの愛に体が熱くなる。 ギュッと抱きしめて郁人くんの耳元に唇を寄せた。 「俺は気にしないで、もっと奥まできて」と言うと郁人くんのなにかが壊れた。 俺の愛も分かってくれただろうか。 「佐助さんっ!!」 「あぁっ!!」 郁人くんは奥まで入れて、俺の体を揺さぶる。 すぐに痛みや息苦しさを感じなくなり、ただ郁人くんの与える快感に酔っていた。 それはお互い精を吐き出しても治らず、三回は体を重ね合った。 「佐助さん、初めてなのに無理させてごめんなさい」 「ううん…大丈夫だよ、郁人くんこそ後処理させてごめんね」 「いえ、俺がしたいからしてるだけなので」 二人で狭いベッドで密着する、とても幸せな時間だ。 腰が痛くて動けないけど…寝たら多分大丈夫だよね。 「明日、何処か行こうか」 「…大丈夫なんですか?体…」 「うん、多分…だって郁人くんと初めて恋人になった最初の休みだから思い出がほしくて…」 「…佐助さん」 俺の手に郁人くんの手が重なる。 そのまま恋人繋ぎをして二人目が合い笑い合う。 明日は何処に行こうか。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!