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…なんで俺、他の親衛隊の子と間違われてるのだろう。
平凡だからだろうか、うーむ。
「聞いてんのか!?テメェのせいで原田ちゃんが!!」
どうやら滝川様親衛隊の誰かが原田様に早く進藤を落とすように詰め寄り、驚いた原田様がコケてしまい手に擦り傷が出来た。
…男のくせにそのくらい…と思うだろうが相手は生徒会書記だ、まるで大惨事のように大ニュースになり生徒達に知れ渡った。
親衛隊に友人はいないから誰がやったかは分からないが俺は学園に入学して一度も生徒会に近付いた事がない。
「テメェは原田ちゃんの倍の傷を負う必要があるな」
ポキポキと後ろの男達は殴る気満々だった。
聞く耳がないなら何言っても無駄だろうと口を閉ざした。
殴るだけで気が済むならいい…怪我をして悲しむ人は俺にはいないから。
俺の後ろに周り羽交い締めをするが、抵抗しないと分かりもう一人が拳を振り上げた。
痛みを和らげようと歯を食いしばった。
バキッという殴る音がしたが、痛みは感じられなかった。
羽交い締めしてる男も力が抜け俺を解放した。
よく分からず目の前を見る。
そこには般若のような顔の赤髪の少年がいた。
彼には見覚えがあった。
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