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ったく、どうして一人暮らしはこうもやる事が違うのかねぇ……って、ケイが特殊なだけか。
俺の亡くなった姉さんも一人暮らしだったが、ここまで部屋は汚くなかった。いや、ほぼ何も置いてなかったって記憶がある。必要最低限の物しかなかったような……
って、今は姉さんの話はどうでも良い。
「とにかく、片付けるぞ。俺は容赦しないからな」
と言って、近くのゴミ袋を引っ掴む俺。
そもそも何故俺がこんな所にいるのかと言えば、それは簡単な話。里帰り中にケイに会ってだな……って、簡単じゃないな。
高校生になった俺は、親元を離れて今は地元から少し距離のある寮で一人暮らしをしている。だから里帰りと言うんだ。……まぁ、俺の説明は良い。
今は幼馴染みのケイの為にそこまでする理由についてだ。
それもだな……中学生の時は引きこもりだったからその時からの癖と言うか、何と言うか……別に心配になったとかそんなのじゃないからな。
「流石、氷の女王様」
「皇女、な」
そんな細かい事はおいといて……俺は取り合えず近くの物を……と思ったら、懐かしい物を見付けた。……そう、それは忘れもしないあの日の事。
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