妖精からの贈り物

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僕たちは結婚してもうすぐ1年だ。 妻、という呼び方にもようやくくすぐったさを感じなくなってきた。 5年付き合って結婚したからあんまり新鮮味もなかった新婚生活。 焼きたてのパンとコーヒーの香りが鼻をくすぐって、妻の声で目覚めるなんて1度もない。 これについては二人の勤務時間の都合で仕方ないけど。 そう、今時の夫婦らしく僕たちは共働きだ。 そして、まだ少数だと思うけど、妻の方が収入がいい。 さらに、日勤の妻は僕より多く家事を負担してくれている。 何が言いたいかと言うと、僕の妻はほぼパーフェクトな人間だ。 「ほぼ」である理由は、たまにパーフェクトである自分に息切れしているときがあること。 もう少し肩の力を抜いたらいいのに。
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