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”どこの馬の骨かも分らない”
そういう理由で結婚に反対された二人。
その、”どこの馬の骨かも分らない”葉月ちゃんを、”江川”の墓に入れるなど言語道断だという理由で、二人は灰になると同時に引き裂かれてしまったらしい。
…なんとも非道な仕打ちを、亜以子は必死に耐えた。
それでも続けられる自分の信頼していた人への侮辱に我慢を重ねて耐えられたのは、煌太というかけがえのない存在があったからこそだ。
「土下座して謝られて、今まですまなかったって…
家族とはいえ、人間とは思えないような行為に腹を立て、親だろうが兄弟だろうが怒鳴って、それでも反論した人は殴ったって言ってました。
…そして、自分も江川さんの気持ちが分ったと。」
「…え?」
「…江川さんのように家を捨ててきたと…言ってました。」
「……………」
「どこまでが本当か分りませんでした。…何が起こっているのかもわかりませんでした。
自分の心も落ち着かせたいということもあって、その日は解散になって。」
「…それで?」
「翌日、どうしてももう一度話がしたいと電話があって…
まだ整理は出来てなかったし、でも時間を置いたので落ち着きはありました。だから会社が終わって煌太を預けてその後に会ったんです。」
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