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「俺はゴルフが嫌いなんだよ」
と淡々と言いながら、誰も乗っていないそれに乗る。
中から開くボタンを押してくれているようだった。
「ゴルフよりは絵を見る方がいいんだ」
ひょいと乗り込んだ真湖は雅喜を見上げて言う。
「そうですねえ。
でも、付き合いも大切ですよ」
「お前は俺の……」
と雅喜は文句を言いかけ、やめた。
お前は俺の、なんだろうな、と思う。
母親か?
違うな、と腕を組み、考えている間に、エレベーターは着いていた。
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