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「なんだかわからないですけど、話してみてください。
私でもお力になれることがあるかもしれないじゃないですか」
「あるわけないだろう」
いや……まあ、そうなんですけど。
喧嘩売るだけなら、帰ってください、と思っていると、雅喜はまた口を開いた。
「お前、この間……」
と言われ、どきりとする。
「珍しく俺に話しかけてきて、結構無礼な口をきいてたろう」
といっそ、一生知りたくなかった事実を教えてくれる。
ひいっ。
酒の力って怖い。
言ってしまったことも怖いが、まるきり覚えていないことも怖かった。
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