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『この申し込みの日付だが、あの飲み会の日なんだよ。
それに、この場所。
お前、壁にかけてあったミュシャっぽい絵を見て、なんだかんだ言ってたろう。
この宿があるの、今、ミュシャが来てる美術館のある街なんだ』
わー……と思わず、言ってしまっていた。
後悔とともに。
「そういえば、行きたいとか言いましたね、私」
と言うと、覚えてるのか、と言ってくる。
雅喜はなにも覚えていないようだった。
「いや、うっすらとですけどね」
それで即行、その場で頼むとか、どうなんだ、私たち、と思っていた。
「私、二度と酒は呑みません」
『それはいいが、これ、この土日だぞ』
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