凍死します

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 大丈夫か?  こいつ、また酔ってないか? と思いながらも、 「……わかった」 と言っていた。  細かく追求して、もめるのも嫌だ。  友人たちは、絵には興味ないし。  真湖だったら、旅行に連れて行っても、ごちゃごちゃうるさいこともないだろうと思ったのだ。  いや、少々やかましくはあるのだが、鬱陶しくはないというか。  こざっぱりした性格をしているので、男だったら、いい友達になれたかもな、という感じだ。  なのに、なんで、あそこであんなことをしてしまったのだろう。  真湖には言っていないが、あの線路沿いでのキスは覚えていた。  ……っていうか、お前も逃げろよ、と思いながら、雅喜はスマホをソファに放った。
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