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【ヒーローのような彼】
(今日もいい天気だな.....。)
それぞれの勤務先へと向かう人、学生で賑わう朝の駅のホーム、今日は過ごしやすい気温になると天気予報で言っていたのをぼんやりと思い出していた。
なにか違うことを思っていないと、どんどん気分が下がってしまいそうになるからだ。
あの後、お昼を済ませオフィスに戻ると案の定、女性陣からの熱烈な視線を一身に浴びることとなった。
熱烈といってももちろん好意ではない、その逆だ。実害はなかったけど、影でヒソヒソと言われてるのはかなり精神的にくる。
おかけで午後の仕事を早めに切り上げ、逃げるように退社したため、やり残してきた仕事を朝イチで出社してやるハメになってしまった。
(はぁ、眠い。早く電車来てくれないかな。)
会社までは電車で通っている。最寄り駅から三駅進み、15分ほど歩いた先が会社だ。
今日はいつもより早いのに、ホームはたくさんの人でいっぱいだった。きっと電車に乗ればギュウギュウ詰めになることだろう。まだ夏じゃなくて良かったと心底思った。
しばらく携帯を弄っているとホームに電車が入ってくることを知らせる音楽が鳴り出した。
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