第1話 視察

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 だが、将之は構わず腰を進めた。 「うぅ、ぅあぁぁぁぁ……っ、やぁぁぁぁ……!」  将之の猛るものが、後孔を押し開き、ずっずっと音を立てて奥へ奥へと進んでいく。  まるで未知のものに自分の体が浸食されるような、そんな恐怖感があった。 「やっと、全部……入りましたよ。きついけど、先輩の中……気持ちいいです」  それを聞いて、ようやく一段階進んだことに図らずも安心する。  後はこの男が達してくれたら、この地獄のような時間が終わる。  約束は果たされる。 「くうっ……! は、早く、終わってくれ。 つらい……」  知己が、涙浮かべて懇願する。  そんな知己の様子にいたたまれなくなって、終わらせるべく将之は腰を動かした。  本当は、憧れの知己と結合でき、感動していたのだが。  いつまででも繋がっていたいとさえ思っていたのだが。 「少し……我慢してくださいね」  元々、憎くて陵辱しているわけではない。  八年前の想いを叶えんが為に、知己を脅し、半ば強引に身体を合わせたのだ。  毛頭、いたぶる気持ちはなかった。  身体が繋がった今、愛おしさだけが増すばかりである。 「先輩……っ! 好きです。先輩……!」  呪文の様に、将之は告白を繰り返した。     
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