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だが、将之は構わず腰を進めた。
「うぅ、ぅあぁぁぁぁ……っ、やぁぁぁぁ……!」
将之の猛るものが、後孔を押し開き、ずっずっと音を立てて奥へ奥へと進んでいく。
まるで未知のものに自分の体が浸食されるような、そんな恐怖感があった。
「やっと、全部……入りましたよ。きついけど、先輩の中……気持ちいいです」
それを聞いて、ようやく一段階進んだことに図らずも安心する。
後はこの男が達してくれたら、この地獄のような時間が終わる。
約束は果たされる。
「くうっ……! は、早く、終わってくれ。 つらい……」
知己が、涙浮かべて懇願する。
そんな知己の様子にいたたまれなくなって、終わらせるべく将之は腰を動かした。
本当は、憧れの知己と結合でき、感動していたのだが。
いつまででも繋がっていたいとさえ思っていたのだが。
「少し……我慢してくださいね」
元々、憎くて陵辱しているわけではない。
八年前の想いを叶えんが為に、知己を脅し、半ば強引に身体を合わせたのだ。
毛頭、いたぶる気持ちはなかった。
身体が繋がった今、愛おしさだけが増すばかりである。
「先輩……っ! 好きです。先輩……!」
呪文の様に、将之は告白を繰り返した。
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