第2話 いい所探し

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「ヨーグルトみたいなインド特有の飲み物です。犬じゃないですよ」 「……」  知己の頭の中で、コリー犬が「わん!」と一声鳴いた。  驚いて、将之を見ると 「……今の冗談でしたけど。受けませんでしたか?」  と少し気まずそうに言う。 「いや、お前でも冗談っていうんだなって思って、びっくりした……」  将之はつくづく知己にとって理解しにくい存在だ。  単なる世間知らずのおぼっちゃまかと思えば、突拍子もない事も言い出す。  昨日の強姦は許せないが、このつかみ所のなさや爽やかな笑顔、そして時折みせる知己への真摯な気持ちが、将之を憎めない存在にしていた。  ゆったりとした食事が終わった。そんな中、思ったよりも色々と話せる奴だということは、分かった。  時刻も22時近くなっていた。  頃合いだろうと思い、 「明日の事もあるし、そろそろ、俺、帰るよ」  と、知己が言った。 「先輩。すみませんが、もう1軒だけつきあってください。この最上階のラウンジ……眺めがいいんですよ。先輩と景色を眺めて一杯飲みたいんです。あ、僕は車の運転があるのでソフトドリンクですけど……」  まさにデートコース! (……そう来たか!)  知己は「男同士のデート」という事で、ドンが付くほど引いていたが     
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