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知己の内側で指をくの字に曲げ、狭路を分け入った。
知己のもっとも感じる部分を怒りに任せて、ぐりぐりとまさぐった。
「ひ、ぁ、あぁ、ぁ……!」
知己は、悲鳴に近い嬌声をあげた。
あまりにもダイレクトな刺激だった。
家永の指が的確に知己の感じる部分を攻め立てた。
「やっ……もう、やめっ……ろ…!」
かろうじて、知己は制止の言葉を絞り出した。
まるで腰が別の生き物になったかのような、自分の心とはまるで別個の部分が快感で疼いているような快感だった。
家永は知己の中で指をぐるりと反転させて、更に掻き混ぜるようにそこに刺激を与える。
「やぁっ……!」
知己の腰が跳ねた。
くちゅくちゅと粘液を捏ねまわす、いやらしい音が聞こえた。
「あ、は……ぁ……!」
指を秘襞に出し入れされていた。
中指1本だけなので、それはスムーズに動かされた。
家永は、指を引き抜く寸前でとめ、また指の付け根まで差し込む。
それを繰り返した。
「あ、ぁぁ……やぁっ……ぁ!」
荒い息を抑えるかのように、知己は口元を手の甲で隠した。
自分の意思で動かせないものが、自由に自分の中に出入りしている。
それがこれまでもっとも信頼していた親友の指だというのが信じられなかった。
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