僕の事情

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「僕・・・田中さんにキスされた・・・バイト辞めた方がいいかな?」 こんなこと、栄にしか相談出来ない。 栄は、悔しそうな顔をした。 「俺が居る・・・俺が守るから・・・大丈夫だ。」 僕はまた、栄から守られるの? 女扱いされてるようで、酷く落ち込んだ。 今のバイトは、気に入っている。 田中さんと二人きりにならなければ、大丈夫だろう。 「今日、俺の部屋・・・来ない?」 栄が、僕を誘う。 でも・・・さっき告白を受けたばかりだ。 今行ったら・・・どうなるか分からない。 「あの・・・えと・・・また今度、でいいかな?」 「だよな。ごめん。」 栄は、酷く傷ついた顔をした。 そんな顔、見たくも無かった。 「その・・・両親が、心配するから・・・遅くなると・・・」 僕は、苦しい言い訳を並べ立てた。
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