僕の事情

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ちょうど昼間の3時くらいに着いたから、僕が持って行ったお菓子を、二人で食べた。 栄はコーヒーを入れてくれて、二人でくだらないバラエティ番組を見て笑った。 「あ、類。寒く無い?」 「うん、だって、もうすぐゴールデンウィークだよ。春だから。」 「ん、って言っても、まだ肌寒い日があるからさ。」 栄はいつもはこんな気を遣わない。 やっぱり少し、僕がここに居ることに緊張しているんだろうか。 くだらないバラエティ番組に飽きた僕達は、テレビでゲームを始めた。 あはははと大声で笑いながら、ゲームを楽しんだ。 そうしている内に、もう夜になっていた。 「ピザでもとって、ビールでも飲むか。」 栄が、電話でピザを注文してくれた。 僕は、なんだか落ち着かなかった。 早く帰った方がいいんじゃないかな? お酒なんて飲んで大丈夫かな? 僕の予感は当たった。
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