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注文してくれたピザとチキンとサラダを食べながら、缶ビールを飲んだ。
栄は、終始ご機嫌で、あれこれ話ながら、楽しい時間になった。
僕も、昔からの幼馴染みで気を遣う事の無い栄に戻ってくれて、安心した。
僕を好きだという気持ちにも、触れないで居てくれる。
このまま時が過ぎて、栄に可愛い彼女の一人でも出来ればいい・・・
僕はそう願っていた。
「あははは、僕、この芸人さん、大好き。」
またくだらないバラエティ番組を見て、笑った。
どんどん、缶ビールを空けて行く栄。
ちょっと・・・飲み過ぎなんじゃないの?
「栄、飲み過ぎだよ。一体何缶飲むつもり?」
まぁ。
栄が買い置きして置いてくれた缶ビールだから、何杯飲んでも栄の勝手なんだけど。
でも、ペースが速い。
「なんで俺じゃダメなの?」
栄の目は据わっていた。
僕をじっと見つめる。
なんで、今、その言葉が出るの?
普通の友人として、って、言ってたのに・・・
お酒が入って人が変わった栄が、僕の手を取る。
僕をその場に押し倒すと、覆い被さってきた。
「栄、やめて・・・冗談でしょ?」
「もう、我慢出来ない・・・」
栄の目が愛おしそうに僕を見つめていた。
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