僕の事情

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せっかくのゴールデンウィークだったのに、僕は栄に対して素直になれず、いつもだったら一緒につるむはずが、今年は一人、ゴロゴロして休みを過ごした。 栄からも、連絡は無い。 なんだか寂しかった。 もう、元通りには戻れないのかな?・・・ 一度亀裂が入った関係は、元通りにはくっつかないものか。 僕は普通にしたいけど・・・でも、栄の顔を思い浮かべると、あの時のことがフラッシュバックする。 しばらくは、会わない方がいいと思った。 バイトでも、極力接触を避けていた。 田中さんが、そんな僕らを心配して、声を掛けてくる。 「大丈夫?喧嘩したの?」 「あ、いえ、何でも無いです。」 そんなに分かりやすいかな・・・お互いに避けてるの・・・ でも、仕事中だから、別に話をする必要も無い。 「俺でよかったら、相談してね。あ、これ、下心じゃないから。」 田中さんが、そう言って笑う。 僕は、その笑顔につられて笑っていた。
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