398人が本棚に入れています
本棚に追加
ゴールデンウィークが終わり、俺は類とは気まずいまま、大学に行った。
小泉先輩と坂田先輩が、もう来ていて、類はまだだった。
講内のベンチに腰を掛け、受講時間を待った。
気まずい雰囲気が漂う。
「栄、お前、類と仲直りしたっての、嘘だろ。」
小泉先輩は、鋭い。
観察眼が、発達してると思う。
「なんで・・・分かるんですか?」
「そんなの・・・お前を見てたら分かるよ。いつもと違うもの。言っとくけど、俺の目は誤魔化せないからね。」
可愛い顔した小泉先輩が、がんがん俺に迫ってくる。
この人を愛せたら・・・楽なのに・・・
俺はハッとした。
こんな考え方、小泉先輩に失礼だ。
この人は、俺のどこを気に入ったのだろう?
坂田先輩が、いつも傍に居る。
坂田先輩は、小泉先輩を好きなんだろうって、俺は思って居る。
「で?何があったんだよ?お前達。」
可愛い顔で鋭い眼光を光らせて、俺に近づいてくる小泉先輩。
俺は、言ってもいいものかどうか分からず、結局、類が来てしまい、それ以上はもう小泉先輩も聞いては来なかった。
最初のコメントを投稿しよう!