プレゼント

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「あっみほ、またプレゼントじゃん」 下駄箱を開けたみほを、一緒に下校するクラスメイトが茶化す。 下駄箱に何か入っていたのは、これで何度目か。みほは成績優秀で、顔立ちの整った女子高生である。言うまでもなく男子から人気があり、先週はラブレター、先々週は手作りクッキー、何人ものプレゼントアピールは正直迷惑していた。 「相変わらずモテるね?!今日の中身はなに?」 そっとリボンの結ばれた小箱を取り出す。 「時計…かな?」 僅かだが小さくカチコチと刻む音が聞こえた。 「うわっまた高そうな物」 「困っちゃうね」 仰々しく驚く友人に仕方なく笑っていた時。 「爆弾だよ」 背後を誰かが走り去りながら呟いていった。 「は?何…あー誰だっけ、あの子」 「丸山さんでしょ!同じクラスなんだから覚えてあげなよ」 クラスでいつも一人でいる暗い女生徒を、笑って一蹴する。走って遠くに行く姿は、もう見えなくなるところだった。 「では、今入りましたニュースです。先ほど ××高校で爆発が起き、死傷者が多数出ている模様です。なお詳しい状況は…」
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