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弱虫マペットと強がりナーナの不可思議な冒険
目覚めると、そこは屋外階段の踊り場だった。
マペット君はビックリした。マペット君は、絵本の世界の住人だ。さっきまで風船の船で七つの海を飛び回っていたのだ。まさか、屋上から飛び降りようとしている女の子がいるような現実の世界に来るとは思わなかった。
死にたがりの少女ナーナと、絵本の世界から来た気弱なマペットの冒険が始まる。
ナーナが向かうのは、雪が降る北の国。死んだ父の故郷だ。マペットとナーナは、腹話術師と人形だと思われて褒められるが、二人は喧嘩。ナーナは一人で汽車を降りてしまうが、やがてマペットを迎えに戻る。絶体絶命で取り残された気弱なマペット、汽車で震えていたが乗客が窓をあけ外に転落。そこにはナーナがいた。再会を喜ぶ二人。しかし、ここは雪国。このままでは凍死してしまう!
二人は廃墟に泊まるが、近くで狼が鳴いている。恐怖を紛らわせようと、マペットは、今まで渡って来た沢山の絵本の世界の話をする。笑うナーナ。マペットの話は99で尽きた。
ナーナはある悲しい少女の物語をする。継母たちに苛められ、絵本からきた生き物に救われた少女の話。マペット君は自分の話だと気付かず、泣いたり嗤ったり怒ったり。ナーナは新しい薪を外に取りに行くが、マペットは狼におびえて震えている。
翌朝、青空の下、二人は旅をつづけた。目的地まであと少し。突然、狼が襲って来る。ナーナは立ち向かうが怪我をしてしまう。マペットは噛まれそうなナーナをみて、震える脚で立ちあがった。マペットは絵本のなかの生き物。狼には殺されない。手足がちぎれても奮戦した。
ナーナは、祖母宅に住むことになった。おばあちゃんは、マペットの手足を修理し、一枚の月桂樹を詰めてくれる。それは平和と勇気の象徴だった。ナーナがマペットに話しかけると、マペットはもう答えない。マペットはもう、新しい絵本の世界に旅立ったのだ。
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